兵庫県知事選まであと1週間
いよいよ2017年7月2日は兵庫県知事選挙。
兵庫県では初の18歳から参加する選挙になるうえ、現職知事の5期目継続となるのかどうか、さらに著名人の立候補など、
地方選挙とはいえ全国的な話題性を持った選挙で、注目を浴びている。
兵庫県民として、もちろん選挙には行くつもりだ。
知事が変われば、長く君臨し続けた東京都知事と同様、色んな面で次の知事は苦労することだろう。
なにかと不祥事が起こる近頃の兵庫県、このあたりで膿を出すべき時期が来ているとは思う。
しかし。
わたしの個人的な見解としては、今のところどうしても、現職知事以外の立候補者に魅力を感じない。
以下、各立候補者のアピールポイントを読みながら感想を述べてみよう。あくまで個人的な見解である。
「私はやたらと長い間、知事をやってきたつもりはない。任期ごとの課題に誠実に努力を重ねてきた」
と語る現職知事。
彼のアピールポイントはこれまでの実績に合わせて、
「経験を基に、新しい視点で未来を切り開く。人口が減少しても活力ある兵庫をつくらないといけない」
といったところだ。
正直、確固たる実績があったのか分からん。
阪神大震災のときもこの人だったっけ?少なくともわたしの中学校以降の入学式や卒業式には必ずこの人からの祝電が届いていたイメージ。なんか兵庫県知事といえばこの人しか思い浮かべられないのだけど、年齢を聞いて、
「あれ、もっと歳いってんのかと思ってた」
と別の意味で驚かされた。印象ってそれくらい。まぁ大震災の影響もあるけど、神戸市に限っていえば震災後、経済も人口もガタ落ちで勢い無くなってしまっているから、立て直しが上手に出来たとは到底言えないような気がする。
一方、著名人でもある立候補者、勝谷誠彦氏のアピールはこんな感じ。
「今の人、4期16年で何を残してますか。同じ知事が続くと、職員は忖度(そんたく)しまくり。県民なんか見ていない」
県政のリフレッシュが必要、地域の魅力を見つけて全国に発信することで経済の活性化を狙うという面もある。
「忖度する」って言葉を使う人ってキライ。
なんとなく流行り言葉を言えば食いつくと思っているのか、テレビのコメンテーター根性染み付いた言葉の選び方が気に入らない。
この人自体は頭も良いし、テレビ番組での発言もキライじゃなかったけど、政治の場面で真剣に投票するとなると、なんとなく二の足を踏んでしまう。
その理由はどこにあるんだろう?突き詰めて考えてみると、兵庫県というバラバラの地域性を無理矢理詰め込んで一つの県に仕立て上げているような場所で、地域の魅力を発信するのは現実味がないように感じたのだった。
兵庫県といえば阪神間のイメージが強いし、ほかの地域で言うと世界遺産の姫路城なども有名ではある。姫路もどっちかいうと阪神間の延長線上にあるんだけれども。
でも大阪との境目にある尼崎市なんかは、電話番号の局番も大阪と同じだし、電車などの利便性も大阪に繋がりを多く持っている。宝塚や伊丹なども大阪と隣接しているだけに、兵庫県としての顔も持ちつつ、大阪との関係も大事にしたい場所だろうな、とか経済的にはどうしても大阪に貢献してしまう立地なんじゃないかと思う。わざわざ今からこのあたりの地域の人に地元や神戸方面に出てお金を使ってもらおうとしても、交通を考えただけでも本当に難しそうだ。
兵庫県は広すぎるけど、観光客が集中するのはやはり太平洋側になる。では、日本海側や中部の活性化はどうするのか?
兵庫県という全体を考えると、どうにもこの人のアピールポイントがグッと響いてこない。
神戸市長なら良いかもしれないけど。
共産党推薦の津川知久氏は、
言っていることが良く分からない。
「地域から学校、病院がなくなり、公共交通機関も縮小した」
その上で訴えたのは、長年、反核・平和運動に関わってきた活動家らしく、
「非核神戸方式の県内全港実施」や「原発ゼロ」。
「県民の生活を守る県政に転換を」と呼び掛け、高校卒業までの医療費無料化などを訴えた。
原発ゼロっていうのは、原発で作られた電力を使わないということで良いのかな。
兵庫県に原発はないけど。
福井県の原発に頼って生活しているので、その原発をなくすってこと?原発のない県だよ、っていうアピールをするってこと?
違う県なのに?
マジで意味分からん。
わたしの読解力がないだけかもしらんね。
いや、わたしも原発に頼る暮らしなんて良くないと思うけど、県内に火力発電所と水力発電所しかない県の知事選で「原発ゼロ」アピールされてもなぁ…。
後半のアピールは悪くない。地域の学校や病院の減少、公共交通機関の縮小は人口減少に伴って起きた問題。いかに住みやすい街かアピールをして「住人」を増やす必要はあるけど、それには子供を育てやすくする環境整備とともに、
「若い人や夫婦が移住しやすい環境」づくりをして欲しいな、
と思う。
子供のいる夫婦はもちろんだけど、子供のいない夫婦が安心して子供を作れるような場所だと、県外の人にはアピールして欲しいものだ。
しかし、全体的にやっぱり、
何が言いたいか分からん。
印象が強いので投票するかと言ったら、
ウゥーーーン、
てなところである。
前加西市長、中川暢三氏(61)は
「10年で社会、経済が激変するのに、20年も知事を続けてどうする。今の県には、経営感覚とチャレンジ精神がない」
と批判。
「私は加西市長時代、企業誘致などをして市民に追加負担を求めず、借金を減らした。今までと発想の違う行政が必要だ」
「県政150年の歴史の中で補助金に頼ってきた結果、市町は国や県の下請けになっている。県の予算や権限を市町に移譲しよう。私は無所属・無党派。政策本位で知事を選ぼう」
この人は一番、県政について語っているとは思う。経済的にどうも立ち行かない兵庫県の問題を解決に導こうとする気持ちは分かるが、彼のいう通り兵庫県は、
元々ツギハギだらけで作られた県。
神戸港を開港するにあたって資金が必要だから、但馬・丹波・播磨・摂津・淡路という5つの地域を無理矢理合併させた。
文化的背景でいえば但馬は山陰地方、丹波は京都、播磨は山陽、摂津は大阪、淡路は四国、とそれぞれ所属圏が違うだけに、いまさらそこを根本的に変えようとしたら、もう、
姫路独立戦争
とか起こりそうな気がする(笑)
だって姫路や赤穂のほうが明らかに大きな藩で江戸時代は播磨地方って一大勢力だったし今でも結構頑張っているイメージが強いのに、港を神戸に開いたせいで「兵庫県の中心は神戸」みたいになっちゃったでしょ、神戸って明治以前は単なる「村」だったのに。
姫路以西が独立したら、たぶん兵庫県の中部は岡山寄りになりそうだし、北部も岡山か鳥取あたり、または京都と手を組みそうな感じ。
尼崎や伊丹、川西あたりは大阪に入りたい!ってなるだろうなぁ。逆に、芦屋・西宮・三田・三木あたりは最後まで神戸に付き従いそう。あと、宝塚や明石は市内で意見が分かれそう。宝塚だと大阪派と神戸派、明石は神戸派と姫路派。
妄想が広がってしまったけど、生まれてからほぼずっと兵庫県民の自分でもそんな想像を膨らませてしまえるほど、県内の繋がりがものすごく薄く感じるんだよね。
そう感じる県民は多いんじゃないかなぁ。
で、結果、官僚出身の当たり障りない知事を選ぶ人が増える、という流れが続くのである。
この流れが今回変わるのか、わたし自身もまだ、誰に投票するか決められない。あまりに長い現職知事の再選も、変化がなさすぎて微妙、しかしほかの立候補者に大きな魅力もない、となるとやはり現職知事で良いかな…なんて思ってしまったり。
兵庫県知事って立候補する人自体が少ないし、年齢もちょっと高いよね。これで一人だけ40代とか混ざってたら若さに賭けたりもするんだろうけど。
うーん、本当にみんな五十歩百歩な印象しかなくて困るなぁ。
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