【2017年GW岡山1泊2日】鍾乳洞巡り
2017年のGWプチトリップは岡山県へ。倉敷まで約2時間、近場だが途中「満奇洞」「井倉洞」という2つの鍾乳洞と「吉備津神社」に寄ったため、結構なドライブコースとなった。
「満奇洞」と「井倉洞」は岡山県の県中部にある。山陽道を走り、姫路から播但道に入って津山のほうに抜けること約2時間。家を出てからは3時間以上経っていた。うーん、やっぱり瀬戸内側を走るよりだいぶ時間がかかる。
津山から鍾乳洞のある新見市まではあっという間。先に行った「満奇洞」は与謝野鉄幹、晶子夫妻が旅の途中で訪れたことのある場所で「奇妙に満ちた洞窟」と感嘆した晶子が名付けたといわれている。
鍾乳洞に行くたびに思うが、「仁王像」や「千人坊主」など自然の産物からイメージされる名前をつけるあたり、センスあるよね。
「満奇洞」は入り口付近がとても狭い。ただ、内部に入るにつれ縦に広がり、小さな湖には橋が架けられていたりと見学しやすい構造になっていた。
鍾乳洞はライトアップもロマンチックで美しい。
なぜか「東吉原」と「西吉原」があった。
「満奇洞」は『地底の竜宮城』と言われているそうで、中には「乙姫の寝床」などと名付けられた場所もあったが一番ピンとこないのが、この「吉原」だった。おそらくライトアップと格子のような鍾乳石に閉ざされた内部から江戸の遊郭をイメージしたのだろうが…。
「満奇洞」は狭いながらも見どころたっぷりの素晴らしい鍾乳洞だった。唯一残念だったのは、ちょうど子連れの団体(家族3〜4組で20人ほど)とかち合ってしまい、煩かったことである。もう、とにかく煩いし鍾乳洞の中で大声で叫ぶ(ワンワン響いて耳が痛くなる)し、走り回るから怖い怖い。写真を撮るのは良いけれど、他の観光客への配慮がまったくないし、他の子連れファミリーからも冷たい視線を浴びていた。両親とみられる大人のマナーがなっていない団体だったので、子供たちに関しては躾の問題だろう。子供は騒ぐもの、とは言え他の子連れファミリーを見る限り、同じくらいの年齢の子供たちはキチンとしていたので『子供だから煩い』という問題ではなさそうだ。
しかし、外の風景も美しく、特に季節が良かったのか遅咲きの桜や菜の花、その他色とりどりの可愛い野草に目を癒された。
「満奇洞」の麓に食事のできる休憩所みたいな場所があったので、名物の「ホルモンカレー」なるものをいただいた。
カレーライスも美味しかったが、それ以上に『津山三十人殺し』推しが強くて感動を覚えた。
事件についてはここで詳しく語らないが、「八つ墓村」のモデルとされており、満奇洞から近い津山市周辺で起こったためか、この鍾乳洞が映画やドラマのロケにも使われたそうだ。
この辺りの自然は非常に美しいが、一方で平成の世でも不便な山間にある地域ということを考えると、交通の便や通信手段が今よりもっと不便だった昭和初期、陰惨な事件が起きてもおかしくなかったのかもしれないと、ふと感じた。
「満奇洞」は、少し子連れ団体にやられてゆっくり見られなかったので、昼食を取った後8kmほど離れた場所にある「井倉洞」へ向かう。
山道を抜けるのだが、狭い道の上にカーブが多すぎて危険な香りがプンプン漂っていた。ツーリングのバイク団体のほかは地元ナンバーの軽自動車が多く、大きな車は不便だよなと実感。
ひたすらくねくねと山道カーブを行き、到着した「井倉洞」。豪快な滝が流れていてまるで桃源郷のような雰囲気だ。
ここは「高梁川」の上流で美しい川から獲れる鮎が名物らしい。
「満奇洞」よりかなり内部は広い印象。ライトアップに関しては「満奇洞」のほうが派手だが、個人的には「井倉洞」はナチュラルに鍾乳洞らしさを楽しめる場所だと感じた。
どこの鍾乳洞にも、鍾乳石が作り出す美術を上手く表現したタイトルがついているが、「武人の館」はサブタイトルを含めてはさすがに無理矢理感が漂っている。
岡山県は日本一、日照時間の長い都道府県だ。そのためか「地獄の釜」にはまったく水が溜まっていない。
新見市からのお願い、可愛い。
鍾乳洞入り口から見える景色。これぞ日本の原風景といえる目に優しい場所だ。新緑の季節に訪れることが出来て良かった。
鍾乳洞があるのは新見市。兵庫県姫路から佐用を抜けて新見市まで出る「姫新線」というJRの路線が田舎道を通っていた。
このローカル線は車窓と鄙びた駅舎が魅力的な鉄男&鉄子垂涎の路線だそうだ。車で走る間、一度も電車が通らなかったので後から時刻表を調べたら休日は2〜3時間に1本くらいの間隔でしか走っていなかった。
学生時代、実家が岡山県北にあるペーパードライバーの友人が「電車とバス使うと実家戻るのにほぼ1日かかる」と言っていたのも理解できる。
美しい川の上を渡る姫新線の陸橋。
いつか時間があるときに一度は乗ってみたい路線だ。
鍾乳洞見学のあとは車で約1時間ほど南部に走り、吉備津神社へと向かう。
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